『達人プログラマー』を読んで。
名著として名高い『達人プログラマー』を読みました。11ページに及ぶ序章とまえがきをようやく読んだ後に「猫がソースコードを食べちゃった」というタイトルがきたときには読むのをやめようかと思いましたが、読んでみてなるほど確かにプログラマーは読まなければならない本だと納得しました。
今まで業務でやっていたことが上手く語原化され、知識を整理することができました。特に1章『達人の哲学』と2章『達人のアプローチ』はプログラマーとして働く上で必要な基本的な心構えや考え方が書かれており勉強になりました。
プログラマーが取り扱うものは知識
読んでみて色々心に残っていますが、一番はっとさせられたのが第3章『基本的なツール』に書かれていた一文「プログラマーが取り扱う素材は木でも鉄でもありません。知識です」です。
ここはプレインテキストの説明なので知識はプレインテキストに保存しようという趣旨の内容でしたが、プログラマーは知識を扱っているという言葉はとても印象に残りました。よく「技術を売っている」は聞きますが、知識を扱っているという考え方は自分の中で(とても抽象的な表現ですが)色々繋がりました。
知識を扱っているからこそ知識をつけるために勉強し、そして業務に活かすというプログラマーの本質が上手く語原化されたように思います。
翻訳書ならではの読みづらさも…
ただ翻訳書ならではの読みづらさもありました。実は結構前に技術書を読もうとしたときの候補に上げていたのですが、本屋で立ち読みしてやめたことがありました。理由は翻訳本独特の回りくどい言い回しがどうも合わなくて今じゃなくてもいいやと思ってしまいました(ゴムのアヒルちゃん、ドードー鳥のコード、邪悪な魔法使いとか)。
ただその辺も読み進めて行くうちにあまり気にならなくなったので読んでよかったと思いました。
「達人」とつくだけあって難易度が高いところも
後半の章になるにつれて内容が難しくなっていくように思いました。中には「どういうことだ?」と思うこともありました。
また、新卒が読んで「こういうことなのかなぁ?」と想像するよりある程度業務をした上で「こういうことだったのか」と追体験をするような本のように思えました。
達人とは
この本に書かれていることは言ってしまえば理想としてみんなの頭の中にはあるものだと思います。ただ、実際にこの本の内容を徹底されているようなコードは見かけません。
もしかすると達人とは理想通りのプログラムを徹底して書ける人のことを言うのかもしれません。
達人プログラマーを読んでそんなことを思いました。
明日から自分も頑張ります。